★おもいやり★心の安定★脳の発達★
脳が爆発的な成長をとげるこの時期に触覚を育むことは、豊かな感性を育み、こどもの一生の財産となります。なぜなら、すべての感覚の土台となるものが「触覚」だからです。
自分で実際にふれて、感じて、感じたことを表現する。そうやって、ひとつずつ世界を知っていくことで、自分の感覚に自信をもち、「私は私」のグラウンディングマインドをつくることができます
この時期のタッチケアは、手遊び、スキンシップ遊び、体あそびを交えながらのコミュニケーションタッチが有効です。

暮らしの中にスキンシップを取り入れるだけで、幸せホルモン「オキシトシン」が増えることが期待できます!
ポイントは、「ふれている心地よさに集中すること」。
いつもは手早さが求められる“お世話”の時間。
少し余裕がある時は、気持ちを切り替えて、深い呼吸とともに「ふれる心地よさ」を感じてみましょう。
タッチケアは、触覚を通じて豊かな感性を育みます。
子どもは「自分は守られている」「愛されている」と実感できるようになります。
たとえば…
お子さんが落ち込んでいるとき、「どうしたの?」「何があったの?」と理由を聞きたくなるものですが、そんな時こそ、何も言わずに花まるタッチ®。
落ち込んでいるときも、怒っているときも、どんなときも“まるごと受けとめてもらう”ことで、心が落ち着き、ネガティブ脳サイクルから抜け出すきっかけが生まれます。
さぁ外に出て、自然にふれる経験を増やそう!
この時期に、自分自身の手でふれる経験をどれだけ増やせるかが、とても大切になります。
汚い、危ない、さわっちゃダメと、つい言いたくなりますが、フォローできる危険(ころぶ、どろんこになる、はっぱで手を切るなど)はできる限り経験させてあげたいですね。
蝶を強くにぎればつぶれてしまう、バッタの足がもげてしまう…いろんな経験から、やがて「優しくふれる」力を獲得していきます。
スポーツ、アート、キャンプ、自然遊び……、近くの公園や庭に出るだけでも、発見はたくさんあります。
スキンシップとあわせて、自然・動物・人にふれる経験を増やしていきましょう!
お子さんと楽しむ時の注意~タッチケアが逆効果になるかも!?これだけは守ってね
親がこどもにできる一番のギフトは、その子が一人で考え、行動し、自立できるように育てることですね。
タッチケアでは、そのために大切なお約束がいくつかあります。
そのうちの一つは、家族であっても毎回了解を得る事です。
こどもの意志を尊重する
自分の大切な体にふれていいかどうかは、自分が決める。ふれられたくない時は断ることができる。それがたとえ家族でも、友人でも、パートナーでも、イヤなときはイヤだと言える。
NOといったら嫌われる、という見捨てられ不安は、このような小さいところから根付いていくものです。
大切な我が子が、ひろい社会に出た時に、アサーティブなコミュニケーションがとれる人になるために、タッチケアを通して伝えていきましょう。
どんな時も花まるな安全基地であるために
こどもは、様々なことにチャレンジしながら成長します。
もちろん、うまくいかないこともたくさんあります。それでも次のチャレンジに積極的に挑めるのは、どんなことがあっても、自分にはすべてをうけとめてくれる安全基地がある、と思えるからです。
何かに失敗して、みじめな状態で帰宅したととしても、何もかわらずに温かいご飯と温かいお布団と笑顔がそこにある。
自分が落ち込んでも、不機嫌になっても、次の日もかわらない日常が続いていく。
どんな自分であっても、そこにいて良いと感じられる居場所がある。だからチャレンジを楽しめる。
すべての子どもに、そんな安全基地があることを心から願っていますが、現実には、「〇〇じゃなければ、うちの子じゃない」というような条件付きの冷たい愛情に苦しむ子どもたちもすくなくありません。
タッチケアに条件をつけない
「成績優秀じゃないと」「スポーツができないと」「お友達がたくさんいないと」「いつもニコニコしていないと」など…。
それが冗談なのか、本気なのか、子どもたちは大人の本心を見抜きます。
以前、お孫さんの非行に悩む70代の女性がこんなふうに言っていたのを思い出します。
「こんな孫なら、いなければよかったのに…。」
もちろんお孫さん本人には言っていないと思いますが、その想いは伝わっていることでしょう。
おそらく小さい頃から、条件付きの愛情~いい子ならいいけど、いうことを聞かないならお前には価値がない~という接し方をされてきたのではないでしょうか。
無条件の愛と条件付きの愛。
どちらか片方が100%ということはあり得ない。だから複雑だし、こじれて長引くものです。
非行は、ようやく反抗できるようになったお孫さんの自己表現のようにも思えました。
実は、お子さんへのタッチケアで最も注意すべきなのは、この部分です。
テクニック等ではありません。
「○○だったら、してあげるね」が、一番危険です
✅かけっこが一番だったら花まるタッチしてあげるね ⇒ 一番がとれない自分はダメなやつだ。
✅80点以上とれたら、花まるタッチしてあげるね ⇒ 成績が悪い自分には価値がない。
✅お約束が守れたら、花まるタッチしてあげるね ⇒ 約束を守れない自分は悪い子なのだ。
つい言ってしまいそうなこの言葉は、すべて「条件付きの愛情」です。
タッチケアは、愛情をダイレクトに感じるものだけに、そこに条件がついてしまうと、最もよくない価値観をうえつけることになります。
このような小さな積み重ねが、違和感となって積み重なり、やがて一人で行動できるようになったとき、その刃が自分に向くか、人に向くか、社会に向くか…という危険もあるのです。
どんな時も”花まる”だね
すこし怖いお話をしましたが、必要以上にこわがらないでくださいね。
かけっこ一番目指してがんばろう!
80点以上とれるようにがんばろう!
お約束は守らないとダメだよ!
というのはまったく問題ありませんよね。
その結果に対して「○○ならタッチケア=愛の表現をあげる」という条件をつけるのがよくないだけです。
いい時も、よくない時も、お互いに「花まる」したいと思ったとき、いつでも楽しんでくださればよいのです!
ここまで読んで「自分の子には、絶対そんなこと言わないわ!」と思われる方もいらっしゃるでしょう。
ただし、そういう方でも、ご自身には平気で「条件付きの愛情」を向ける方もすくなくありません。
あなたは、ありのままの自分に、花まるをあげていらっしゃるでしょうか?
このように、一見ただ「なでているだけ」に見えるタッチケアですが、「肌にふれる」だけでなく「心にふれる」奥深いケアです。
そのため、技術のほかにマナーやポリシー、ふれてはいけないところなど、自分以外にふれる場合には家族であっても学ぶべきことをレッスンの中でお伝えしています。